2005年8月25日 【岩手日報】掲載
~伝統技術を装飾品に~
アクセサリー制作の技術解説の本を昨年に続き出版した、ジュエリー工房主宰千葉香さん(盛岡市)は、「応用編なので前回よりは難しい内容だが、大掛かりな設備のない一般の方でも作れるよう、できる限り工夫した」と、満足げな表情をみせている。
紹介したのは、自ら編み出した「銀粘土と他の金属との結合技術」を用いた作品4点。べっ甲を組み合わせたものは、かんざしなど「和」の趣を盛り込んだ。伝統工芸の素材であるべっ甲の加工について、一般向けに書かれた本は珍しいという。
「べっ甲のつややかで素敵なぬくもりは、生き物の命を映し出しているからで、大事にしたい。日本の伝統工芸技術を絶やしたくない」と言い、ハイテク素材や新技術と、伝統技術の双方を生かしたアクセサリーの魅力を訴える。