2005年8月2日 【岩手日報】掲載
●銀粘土とべっ甲でアクセサリー考案 千葉さんが解説本
盛岡市中ノ橋通1丁目、ジュエリー工房主宰の千葉香さん(38)は、自ら編み出した「アートクレイシルバー(銀粘土)と他の金属との結合技術」を用い、さらにべっ甲や漆を組み合わせた新鮮なアクセサリーを考案、「一般の人にも制作技術を伝えたい」と、解説本をこのほど出版した。
本は「アートクレイ+彫金技法の応用」(美術出版社 1890円)で、昨年出版した「同(基礎)」に続く第二弾。べっ甲のクロス(十字)ペンダント、UV樹脂(紫外線強化樹脂)を塗り、オパールを散らしたかんざし、レースをモチーフに銀を縫って作る指輪など、4点の作り方を掲載した。
いづれも銀粘土の自由な造形と、地金の強度の双方を生かす独自の技術(特許申請中)を応用している。中でもべっ甲ペンダントは、若者に人気の銀クロスに日本の伝統工芸を組み合わせ、新たな魅力を湧き出した。べっ甲は輸入規制されているが、東京の一部百貨店で手に入る。
千葉さんは「伝統の技術や「和」の魅力を広めたい。黒く変色しない耐硫化銀粘土などの新素材と伝統の技。それぞれの良さを融合させて、すてきなアクセサリーが作れれば」と願う。技法を学びたい人のために教室も開催している。詳しくは千葉さん(019-652-5725)へ。